健康に良い竹林の癒し
前ページ迄は、割と竹林のマイナス面を紹介してきました。で、
「なんでアンタは、そんなに竹林を推すの?」
「Webサイトまで立ち上げて、なんでそんなに熱いん?」
って不思議に思われる方がきっと多く居られると思います。
ですから、此処からは前向きに竹林のプラス面を紹介致します。
〇 整備竹林は、美しい
そうですね、整備された竹林は美しいです。
自分で整備したからでしょうか、竹林をひとりで徘徊してますと、美しく真っ直ぐに伸びた太い緑の竹の1本1本が「美しいなぁ~♡」と感動します。「此奴は今年の1年生、蒼くて少し光ってて、頑張れよ。」って。「彼奴は3年生、此の春には筍を出してくれよな。」って。「アッチのは5年生、少し痘痕が出て来てお疲れ様でした、有難うね。」って。竹林全体をゆっくりと見渡すと、1本1本が同じ方向に伸びて、緑が少しずつ違うストライプ模様の景色、此れ不思議に落ち着きます。
処で、山に登って屡々感じますが、「緑は美しい!」って。あれって、高い所から向かいの山の輝きを観た時とかが多いですよね。空は青いし、空気は美味しいし、遠くまで拡がる景色を眺めて、気持ちが晴々しますよね。でも、見晴らしの良い所に出る迄の登山道は少し暗い、周りの樹木の幹はゴツゴツで茶色で少し威圧的、足元は石ゴロゴロとかで辛い。美しい眺めを観る為に今は頑張るんだ! そして、やっと視界が開けて美しい景色が飛び込んで来て、我を忘れて同じ様なショットを何枚も。

一方、竹は根元迄が緑です。そして、整備された竹林は暗く無いです。適度の間隔で真っ直ぐ上に伸びて立っている竹で囲まれた景色は、何処までも続く様な緑の縦縞に取り囲まれた美しい世界です。和の世界の真っただ中です。此れぞ、ニッポン!
人の手で整備されたと云う事は人工では有りますが、規則的な単一の縦縞模様に囲まれる安堵感は「美しい」と云う言葉に置き変わります。

因みに、登山道を辿って山に登り、其処から観える景色は人工と拙者は考えてます。先人が登って、素晴らしい景色に感動し、万人に共有して貰いたいと道を整え、見晴らせる其の場所を整えたのですから、無粋な話ですが観える美しい自然の景色は人工です。整備された竹林の中の景色も自然の生竹で構成された人工ですが、自然と共存して得られた美しい景色と考えます。
〇 美しい竹林に、癒される
整備された竹林に静かに佇んでますと、音、匂い、風、そして動きの有る景色に癒されます。
竹林で癒されるのは、勿論、青空で少し風が有る穏やかな日です。登山しても癒されるのは、晴天の穏やかな日ですよね。でも、少々の雨や風でも竹林の中は穏やかですので、長居して仕舞う事は度々有ります。地上から10m以上の所に10m近い厚さの緑の屋根が有る建物の中と思ってます。柱ばっかりですが、とても大きなホールの中を徘徊してるって感じです。暫く作業して竹林を出たら、「げっ、雨は割と降ってたのね。」と慌てる事、屡々。
癒しの音は、風で葉や小枝がお互いに擦れ合う音です。緑の天井からの穏やかな音が聞こえると、「あぁ、竹林は生きていて、其の中に居るんだなぁ~」ってね。
因みに、荒廃竹林では別の音が響き渡ります。立ち枯れた竹が割れる音で、特に晴天で風の有る日は彼方此方でパキィーンとかカーンッと大きな音が響き渡ります。そして時々、ザザーッガシャーと倒れる音が加わる事も。枯れ竹を排除し乍ら進軍している時に直ぐ近くで竹が割れる音を聞いたら、即座に其の方向の上を観ます。襲って来る敵は、上から覆い被さって来ますからね。
癒しの匂いは、実は無臭。森林に入ると樹木が送ってくれる様々な香りを楽しめますが、竹林は、ん・・・、拙者が竹林に慣れてて無臭に感じるのか? ただ、暑い日に栗の花の香を頂いて更に元気が無く成るとかは無いなぁと、お伝えしときます。
癒しの風は、撓やかな竹を地上10数mで舞わせる風です。風って見え無いのですが、竹が風の動きを見せてくれます。頭の上で竹が舞う風の舞台を観たと楽しんでます。「へぇ~、真っ直ぐ進むんじゃ無いんだぁ。」とか、観察も出来ます。そうそう、海に潜って海底から海面の波を見ている感じですかね。偶に、数十本の竹が塊で靡くのが移動するのを見ると、「おっ、特級呪霊が走ってるな。あっ、悠仁が追っかけてる。野薔薇は何処?」と、あの世界に入って楽しんだりします。
季節に依っては、風が別の景色を魅せてくれます。桜の花吹雪の様に、笹吹雪が観れます。丁度GWの頃に孟宗竹の葉が散ります。ベージュ色の渇いた竹の葉が、くるくると舞って降りて来ます。日本晴れの日に、春の突風が粋な景色を演出してくれますので、いつか皆さんにお見せしたい想いです。笹吹雪の後には、新緑の葉が竹林を覆います。此れも美しいです、
〇 竹林で癒された心で、体は元気に成る
超ガテン系の荒廃竹林整備活動は、はい、体を元気にします。
そりゃそうですよね、折り重なった重い枯れ竹を引っ張り出したり、数m長に刻んで投げたり、100kg以上の青竹を倒したりと、まず筋肉が養われます。でも、其の作業に持続性が生まれるのは、竹林で癒された心が有るからです。自然相手ですので、いろいろと勉強させられ、頭の中身も養われます。えっ? 拙者の頭の外側は養われて無いって? お黙りっ!
そうそう、拙者の掛かり付けの街医者さんに褒められました。第三の人生を迎える前は循環器系が健康とは言えませんでした。定期的に血液検査をして小言、いえ、診断を頂くのですが、家族に心配を掛けてばかり。でも、此の活動を始めてからは、「んっ?、改心して何か始めました?」と担当医さんは笑顔。詳しくは、「関係する人々(章5)」の節「医療機関」で紹介します。
整備された竹林は、至る所が休憩所ですから、マイペースで心と体が元気に成ります。特に、周防大島の竹林は格別で理由が有ります。其れは、熱い想いを持つ爺婆さん達が居るからです。竹林と爺婆がセットで無いと心は癒されません、はい。
何を言ってるのかと申しますと、周防大島のご高齢者は都市圏から移住された方が多く、様々な経験を伺わせて頂き勉強に成ります。経験と知識が豊富で会話の中身を楽しく話して下さいます。竹林整備で一緒に白秋の汗を流した後、綺麗に成って行く竹林を見乍ら、休憩での楽しい会話は楽しくて癒されます。
癒される事を上手く表現出来てませんが、体が元気に成る事を直球で紹介しますと、竹林の多くは斜面に有りますので登ったり降りたしの繰り返しです。竹の表面は綺麗ですので、四肢で竹を利用して登り降りします。太腿を高く上げて急な斜面を登ったりしますので、体全体が鍛えられる様に成ります。時々、登りの途中で超太い竹に抱き着いて、「あぁ~、冷たくて気持ちいぃ~。」とちょっと休憩。すると爺さんから、「其れ、XXXちゃんじゃねぇぞ。」と突っ込み。普通は『何、蝉してんだよ。』ですけど、流石、高度なのを有難う。